前回は、ロジカルな話し方で、少し硬い話になってしまいました。
今回は「笑い」について考えてみます。話の内容だけでなく、表情やしぐさによって、話の伝わり方はずいぶん変わります。
事例:株式会社日本レーザー 近藤宣之社長の話
いきなりですが、ある企業の事例です。株式会社日本レーザーという会社をご存じでしょうか。社員数十人のレーザー機器を扱っている商社。社長の近藤宣之さんは著書がたくさんあり、「ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み」という本が有名です。
私はたまたま、近藤宣之社長の講演を聞く機会があり、その内容が衝撃的でした。
社員全員が笑顔で仕事をする(ルールと仕組み)
まず、社員全員が笑顔で仕事をする、という基本ルールがある。
その仕組みとして、会社の入口に等身大の鏡(姿見)が置いてある。会社に入る前に、ここで笑顔チェックしてから事務所に入る。これも会社のルールの1つ。
特に管理職が、眉間にしわを寄せて、怖い顔で仕事をしていたら、社長が寄ってきて「君、君、あそこで笑顔チェックしてきて」と声掛けする。
全員が笑顔で仕事をしていれば、大きなトラブルは起きない、という考え方から、こんな仕組みが出来上がったそうです。
会社で笑顔を強制してもいいのか?
この話を聞いて「え~~っ!」と思う人もいるでしょう。私は、面白いなぁ、と聞いていたのですが、実際にやるのは大変そうです。
そもそも、笑顔を強制していいのか。強制してやらせるようなことなのか。という疑問もあります。
表情と感情はつながっている(表情 ⇒ 感情)
科学的にも、表情と感情はつながっているという、話があります。最近の研究では、感情より先に体の変化が起きている、とか。つまり、表情を変えることで、感情、心の動きも変わってくるというのです。
これは、お得な話ですよね。表情を変えるだけで、感情が変えられるなんて。
会社で笑顔になれない理由とは?(安心感、信頼関係が大前提)
そうは言っても、会社で笑顔なんて、無理。という人も多いでしょう。
やはり、自分自身が安心、リラックスできていることが大前提。無理して笑っても、引きつった笑顔になっています。
失敗しても笑っていられるか?
多少失敗しても、笑って受け止めてもらえる。みんなでフォローする。そんな雰囲気が必要です。
失敗した後は、振り返りして、次は少しでも上手くできるようにすればいいんです。それが成長。失敗ばかりしている人は、伸びしろが大きい。そんな風におおらかに受け止められる余裕がほしいですね。
このあたりは、社長や経営層が率先して、温かいオーラを発信することが大切。社長が笑ってないと、社員も笑えないです。
安心して笑える、ユーモアの作り方
話の中で笑いをつくる。ユーモアのある話ができると、場が和みます。大爆笑ではなく、クスっと笑えるようなネタをちょこちょこ出す方法をオススメします。
ちょっとズレたことを言う。それも真顔で。
ちょっとした自虐ネタ、失敗談もいいですね。
初めは、笑ってもらえないかもしれませんが、そこは気にしません。ウケなかったら、そのままスルー。そのうち、クスっと笑ってもらえるのを待ちます。
周りが笑っていなくても、意外に心の中でクスっと笑っているもの。ユーモアのある話し方をしている人は、一目置かれます。あの人、なんか面白いな、明るいな、と思ってもらえて、お得です。
ちょっと試してみてはいかがでしょうか。
今日は、こんなところで!
by もうそうビズ企画 代表 川原茂樹
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